君のことが大好きです。
「美来が、俺のしたいことをやりたいなら金魚すくいしよっか」
「金魚すくい⁉︎ふふっ」
「なんで笑うんだよ?俺の純粋な金魚すくいをしたい気持ちを…」
そう言ってわざと悲しい顔をする先輩。
金魚すくいって!可愛いなぁ。
かっこいい陽先輩にも子供っぽいところがあるんだ。
一緒にいて、陽先輩のことを知れるたびに嬉しいと思うのはなぜなんだろう。
この気持ち……私は知ってる。
でも、私は2度と気持ちを伝えないとあの時に思ったの。
いや、伝えてはいけないと思ったんだ。
私が伝えたら周りの大切な人は不幸になるから。
「ごめんなさい。ふふっ、行きましょう!陽先輩が心からやりたい金魚すくい!」
「あ、え?美来、まだ俺のことバカにしてんの?」
「そんなことないです。尊敬してますよ!」
「……それ絶対嘘だろ」