君のことが大好きです。




「美来、無理言ったのに一緒に祭り回ってくれてありがとな。」



ありがとうを言いたいのはこっちだよ。



「こちらこそ、助けてもらって、その上楽しませてもらって本当にありがとうございました。」



あと、私に好きという気持ちをわからせてくれてありがとうございました。



なんて、私は今も、これからも、そんなことは言えないんだけど。





ーヒュー バーン!




「わぁ…きれい……!」



「だな…。」




大きい大きい花火。


陽先輩みたいに、見守ってくれるような、包み込んでくれるようなきれいな花火。



そんな花火よりも、陽先輩がきれいだと思った。




陽先輩の花火を見る横顔が、さっきの声が切なく悲しい気がして。



そんな陽先輩もきれいでかっこいいと思えてしまうの。



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