君のことが大好きです。

「じゃあ、美来の好きだった人ってどんな人？」


「私の…好きだった人？」


「うん、中学の時に付き合ってた人とか！」


「……すごく…すごくすごく、優しくて心があったかくて、私のことを思っててくれた人、かな」



想はいつも、私の変化に気づいてくれて相談に乗ってくれて、感謝しきれないほど想にはたくさんのものをもらった。



今までにあんなに好きな人いなかったしもうこれ以上の人はいないと思ってた。



…今は、陽先輩のことが好きな私だけど。



本当に大好きだった。



「…すごい素敵な人なんだね、美来が好きになった人だもんね」



やけに真剣になった羽湖ちゃんの顔はとても優しくて。


なんだか、想との思い出全てを知っているような、そんな顔だった。


そんなわけないんだけどね。