運命の恋は健康診断から始まる
「初めて、健診で見た時から?」
そう答えると宗一郎さんはすごくビックリしたみたいで私から少し身体を離して目を見開いて私の顔を見る。
あまりにもビックリしてるから、ちょっと笑ってしまう。そんなに意外だったかな。
「初めて見た時から、なんかいいなって思ってました。優しそうな目とか、笑顔とか。雰囲気が、好きだなって。ちゃんと好きになったのは、偶然本屋さんで会った後ですけど。いつからって言われてらやっぱり初めて見た時かなって思います」
「……よく目が合うなって思ってなかった?」
そう言われて私は頷く。確かに、健診のたびによく目が合うなとは思ってたけど、でもそれは。
「私が、宗ちゃんのこと見てたからかなって」
「俺は俺が歩のこと見てるからかなって。俺も、初めて歩のこと見た時から気になってたよ」
驚いて宗一郎さんを見る私に宗一郎さんはキスをする。