運命の恋は健康診断から始まる

「ど、土曜日に……と、泊まりに来ます」


「ほんと?」


パアアッという効果音が聞こえそうなほど表情が明るくなる宗一郎さんに私は何回も頷く。


「なら、明日からがいいんだけど。金曜日だし……ダメ?」


い、一日前倒しされちゃった。でもそんな顔されたら、断れないし。


「はい。じゃあ、明日来ます」


頷くと嬉しそうに笑って宗一郎さんは私を抱きしめる。


「ごめんね、余裕なくて。いい年してがっついてて恥ずかしいけど。歩の事、愛しくてたまらなくて。俺の都合でグズグズしてたけど、結構我慢してたから」


そう言う宗一郎さんの身体を私も抱きしめ返す。


「いえ、あの……私も宗ちゃんに触れたいと思ってたから」


正直にそう言うと宗一郎さんは更にぎゅっと私の身体を抱きしめる。


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