運命の恋は健康診断から始まる
「……なんとなくですけど、きっと大丈夫ですよ。そんな気がします」
一ノ瀬ちゃんにそう言われて私も微笑む。
「あ、私も。なんだろうね、これ」
何の根拠もないけれど、きっといつかそういう日がくる気がしてる。
そう言う私に一ノ瀬ちゃんが本当に嬉しそうに微笑む。
かわいいその笑顔に、何だかほっこりしてしまう。
「本当に、本当によかったです。じゃあ、また月曜日に」
「うん、お疲れ様」
そう言って一ノ瀬ちゃんと別れて家に帰る。
仕事が終わったら宗一郎さんが迎えに来てくれると言ってたからお泊まりできる準備して待つ。
なんか、こういうのいつ以来だろう。
き、緊張する。落ち着かなくてつい、お母さんの遺影の前に座る。