運命の恋は健康診断から始まる

「ちょっ、今そんなかわいいこと言わないでよ。何も出来ないのに」


「え?かわい……?ご、ごめん?」


何だかよく分からないけどとりあえず謝る私に宗一郎さんはハアッと息を吐いてから笑った。


「家、着いたら……いっぱい抱きしめる」


その言葉通りに、宗一郎さんの家に入ってすぐにぎゅっと抱きしめられる。


宗一郎さんの香りに包まれてハアッと息を吐くと宗一郎さんが私の顔を覗きこんでくる。


「ドキドキする?」


「ん、ドキドキするけど。安心する。宗ちゃん、香水つけてる?」


宗一郎さんの胸に顔を埋めてそう聞くと、私の頭を優しい手が撫でる。


「少しね。きつい?」


「ううん。好き、落ち着く……」


宗一郎さんの胸に頬を擦り寄せると私の顎に触れた宗一郎さんの指が私の顔を上に向ける。


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