運命の恋は健康診断から始まる
家族になろう
意識がふと浮上して、私はゆっくりと目を開いた。
いつもだけどなかなか目が開かなくて、目をこすって瞬きを繰り返す。
クスッと笑う低い声が聞こえて、不思議に思いながら顔をあげる。
まだ寝ぼけ眼の私の目に飛び込んできたのは幸せそうな笑みを浮かべた宗一郎さんの顔だった。
びっくりして一気に目が覚める。
昨日の事を思い出して、恥ずかしくなって離れようとする私の身体を苦笑いを浮かべた宗一郎さんが引き寄せる。
「おはよ。寝顔も寝起きもかわいいね」
そう言われて、ずっと見られてたのかと思うとものすごく恥ずかしくなる。
「お、おはよう。もしかして、ずっと見てたの?」
うん、と頷く宗一郎さんに私は赤くなる。