運命の恋は健康診断から始まる
あ、遊ばれてる。宗一郎さんもこういう所があるんだ。ちょっと意外な一面かも。
「ごめん、ごめん。歩がかわいいからついね。こっち向いてるよ」
そう言って宗一郎さんが背を向けてくれるから私はその間に服を着る。
「先、降りてるから宗ちゃんも服着て降りてきてね。あ、冷蔵庫開けていい?」
「ん、いいよ」
それを聞いて一階に降りて冷蔵庫を開ける。卵を取り出しおいてパンをトースターに入れる。
目玉焼きにしようかスクランブルエッグにしようか迷っていると降りてきた宗一郎さんが私を抱きしめる。
「朝ごはん作ってくれるの?」
「うん、簡単なものだけど。宗ちゃん、目玉焼きとスクランブルエッグどっちがいい?」
「目玉焼き。あ、ハムあるからハムも焼いて」
そう言われて冷蔵庫からハムを出すけど……。
「宗ちゃん、座ってていいよ?」
くっつかれるのが嫌なわけじゃないけど、ちょっとやりにくい。