運命の恋は健康診断から始まる
そして振動工具の健診の日。俺は会場に入ってすぐにあの子の姿を探して、見つけて、目が合った。
ドキッとする俺から目を反らしたその子は、また他の奴の検査を始める。
検査の順番を待ちながらじっとその子を見ていると検査の説明をしてるんだろうけどやっぱり手に触っててイライラしてくる。
俺なんか一回もそうやって触ってもらったことないのに……。
そう思っているとその子に名前を呼ばれて俺は心臓が飛び出しそうになった。
ドキドキしながらその子の前に座ると、かわいい笑顔で俺を見る。
名前を知りたくて名札を見ようとするけど、机の下に隠れていて見えない。
「お待たせしました。高倉宗一郎さんですね。振動覚の検査をしますので、ここに指を乗せていただいて」
そう言ってその子は俺の指に触れた。温かくて柔らかい手に心臓がドキドキ言い始める。