運命の恋は健康診断から始まる
「え。何、その過保護さ。もしかして歩ちゃん、妊娠してるの?」
え、今のでそこまで分かるって。結城さんて本当に怖いんですけど。
固まってしまう私と宗一郎さんに結城さんはすごく驚いたみたいでしばらく絶句してたけど、急に立ち上がって宗一郎さんに抱きついた。
「マジで!?よかったっすね、高倉さん。子供出来ない身体じゃなかったんじゃないですか。俺、あの元・嫁に会うことあったらぶっ飛ばしてやろうと思ってたんですけど、ほんとよかった!子供二十歳の時、高倉さん六十五歳ですけど。いやぁ、頑張って働かなきゃですね。おめでとうございます」
一気にそう言った結城さんを見て宗一郎さんは眉間にシワを寄せる。
「お前……腹立つな。一言余計なんだよ」
そう言う宗一郎さんを無視して、結城さんは満面の笑顔で私を見る。