運命の恋は健康診断から始まる

またふわぁっと欠伸をする私を見て一ノ瀬ちゃんがまた笑う。


「そんなに欠伸してても寝ないとこが横川さんの偉いとこですね」


「朝弱くてダメなんだよね。寝れはしないんだけどね」


朝は弱いくせに、よほどじゃない限り車の中とかでは寝れない変に神経質なところがある私はそう言いながら鼻をすする。


「欠伸すると鼻水出ない?」


「で……ないですね」


あれ、出ないんだ。私よくなるんだけど。まあ、一ノ瀬ちゃんがあんまり私みたいに欠伸してるの見たことないけど。


健診センターに就職して良かったとは思ってるけど、朝が弱いというのは考えてなかった。


まさかこんなに早出が多いとは思わなかったし。


「でも今日はFMTさんなのに。楽しみじゃないんですか?」


小声でいきなり一ノ瀬ちゃんにそう言われてちょっとドキッとする。


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