運命の恋は健康診断から始まる
ドキドキする胸を押さえつつ私も家に帰るべく歩き出した。
歩きながら、すごい一日だったと思う。
今日、有休もらって本当に良かった。
偶然会ってまさかあんな風に誘ってもらえるとは思わなかったし、連絡先まで交換した。
趣味が同じって分かったし、また会う約束もしちゃった。
まだ胸がドキドキしてて落ち着かせようとハアッと息を吐く。
そんなことしても全然落ち着いてはくれなくて動悸、息切れ状態だ。
『それは恋ではないんですか?』
そんな一ノ瀬ちゃんの言葉が聞こえてきて更にドキドキしてくる。
久しぶりすぎる感覚に頭も身体もついていかない。
あの時はまだ恋ではなかったと思う、けど。
今日、恋に変わった……かもしれない。