運命の恋は健康診断から始まる
初デートはお宅訪問
「え!?ほんとですか?それすごい」
次の週、勤務が一ノ瀬ちゃんと一緒になった時にバスの中でお弁当を食べながら先週の出来事を報告すると一ノ瀬ちゃんは目を丸くして驚いている。
他の人はみんな外食に行ってるから二人きりだ。
じゃないともちろん、こんな話できないけど。
そりゃ驚くよね。私自身もビックリだもん。
「じゃあ、やっぱり独身だったんですね」
一ノ瀬ちゃんのその言葉に私はうーんと首を捻る。
「いや、分かんない。そこは聞いてない……まだ」
ドキドキしすぎてそれどころじゃなくて。そこに気が回らなかった。
メールで聞くのも何だか嫌で聞いてないけど、独身なんじゃないかとは思う。
「もしかしたら結婚してたことはあるのかもしれないですけど、今は独身なんじゃないですかね。そんなにいい加減な人ではなさそうでしたし」
私もそれは考えたけど。だったらますます聞きにくいな。聞かれたくないこともあるだろうし。