運命の恋は健康診断から始まる
「三十分くらいで起こしてね。俺、人いると寝れないのに。……歩ちゃん、なんかそういうの出てんのかな。α波だっけ、β波だっけ。分かんないけど……」
そう言った宗一郎さんからすぐに寝息が聞こえてくる。
私、本当に何か出してるのかな。でもそれで宗一郎さんが癒されてくれるなら嬉しいかな。
寒くないかな、と思って私は脱いで横に置いておいたコートを宗一郎さんの身体にかける。
寝てる宗一郎さんを見ていたら私も眠くなってしまって寝てしまい。
ハッと起きた時には一時間も経っていて外が暗くなっていて慌ててしまった。
宗一郎さんもビックリしてたけど、疲れとれたって言っててよかったなと思う。
それから本を貸してもらって、宗一郎さんは家まで送ってくれた。
また会う口実が出来たみたいで、それも嬉しかった。