運命の恋は健康診断から始まる
そう思っていると、私の携帯が震えた。
それに気付いた一ノ瀬ちゃんが私を見てからかうように微笑む。
「来たんですか?」
「うん、下にいるって。ちょっと行ってくるね」
そう言って私は上にパーカーを羽織って健診会場になっている二階から廊下を通って外階段を降りて外に出る。
「あ、歩ちゃん。お疲れ様。お昼食べた?」
階段を降りてすぐの所にいた作業着姿の宗一郎さんが私を見て笑顔になる。
その笑顔を見て、私も微笑み返して頷いた。
やっぱり宗一郎さんの笑顔素敵だな。私服もかっこいいけど、作業着姿もかっこいい。
「食べました。宗一郎さんも、お疲れ様です。お昼食べましたか?」
聞き返すと宗一郎さんはニコッと笑って頷く。
「食べたよ。歩ちゃんに会うために急いで食べてきた」
だから、そういうことを言われると顔が赤くなっちゃうのに。