俺と元カノとストーカー
最寄り駅に着くと、今日は時間が前と違った事もあり、俺と同じ方向に帰る人は誰も居なかった。


一応、背後に聞き耳を立ててはいたけど、あの不気味な足音は響いてこない。


良かった。

この日は特に走る理由も無かったので、ゆっくり歩きながら自宅に帰ってきた。

『あぁ、何か疲れたなぁ。』


敷きっぱなしにしてあった布団に寝転んで、テレビをつけながらウトウトしていた。 酒の勢いで寝てしまう事はしょっちゅうあったのでこの日もそうなる事が規定路線だったんだけど、そうはいかなかった。

ピンポーン


まさか……


貞子!?


いやいや、今日は付けられていないしそもそも自宅までは知られていないはずだ。


そうは思いながらも恐怖心はあったので恐る恐る、玄関に近付くともう一回チャイムが鳴った。


ピンポーン


『ハイ。』


『こんにちわー佐川急便でーす。』
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