俺と元カノとストーカー
そもそも何でコイツは俺の名前を知っているんだ?? 名乗った覚えはないし、これだけ個人情報にうるさい時代だ。誰かに聞こうにも個人名を教えてくれる所なんて限られているだろう。そこまで調べ尽くしたのか?


頭の中で色々考えながらも、聞き覚えのある名前を名乗る貞子にわざととぼけながら質問をした。


『清香さんってどこの清香さんですか?』


『私よ。真木清香。』

!!

そんな訳がない。

清香は13年も前に死んだんだ。


『申し訳ないけど帰ってくれ。迷惑なんだよ。』


そう告げると、それ以降、言葉は返ってこなかった。 


カンカンカンカン


階段を降りる音が聞こえる。諦めて帰ったみたいだ。


安堵した俺は再び布団に寝転がる。


目を閉じて眠りにつこうとするのだが、貞子の言葉が頭の中を駆け巡って一向に眠れない。


清香……
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