君を忘れる方法

「え?」


思いがけない告白に私も奈々美も沈黙。


「ごめんね美音。私はずっと太輔が好きだった。でも、太輔は美音が好きで、美音は遥希しか見てなくて...。だから、好きでもないのに付き合ってる美音を見てるとどうしても、腹が立って。」


腹が立つのも当たり前だと思う。


「ごめん奈々美。きずいてあげられなくて。」


「ううん。私も言えなくてごめん。」


奈々美は涙をこらえてた。


今、ここに2人でいるのはダメなのだろう。


「それじゃ、私は行くから。」


それだけいい、私は屋上を出た。
< 39 / 58 >

この作品をシェア

pagetop