君を忘れる方法

それから数日がたった今日の放課後。


「美音ー!お願いっ!」


そんなことを言うのは奈々美だけ。


奈々美が何を言うかもだいたい想像のつくこと。


「なーにっ。」


「合コン泣。人が足りなくって。お願いっ!」


ほらね。合コン三昧。


「えー。今日は駅の近くにできたカフェにだいちゃんの寄る約束があって...。」


「あー、それなら今さっき太輔に断ってきたよ?」


なんて、当たり前のように答える奈々美。


「え、嘘でしょ?!だいちゃんなんて言ってた?」


「んー、今度奢れよ。だけ!」


「はぁーー。嘘でしょ。」


「てことで行こーう!!」


結局、断れなかった私。


ううん。この時にしっかり断ってれば


あんな事は起きなかったのかもしれない。
< 6 / 58 >

この作品をシェア

pagetop