君を忘れる方法
それから数日がたった今日の放課後。
「美音ー!お願いっ!」
そんなことを言うのは奈々美だけ。
奈々美が何を言うかもだいたい想像のつくこと。
「なーにっ。」
「合コン泣。人が足りなくって。お願いっ!」
ほらね。合コン三昧。
「えー。今日は駅の近くにできたカフェにだいちゃんの寄る約束があって...。」
「あー、それなら今さっき太輔に断ってきたよ?」
なんて、当たり前のように答える奈々美。
「え、嘘でしょ?!だいちゃんなんて言ってた?」
「んー、今度奢れよ。だけ!」
「はぁーー。嘘でしょ。」
「てことで行こーう!!」
結局、断れなかった私。
ううん。この時にしっかり断ってれば
あんな事は起きなかったのかもしれない。