sweetlove
夏休みー

部活以外の日も学校に来ている私。

宿題なんてほとんど無いんだけど…登校拒否していた分とかの勉強に追い付けていなくて、補習を受けている。

私は課題プリントなどをしながらわからないところは質問している。

「随分積極的だね。勉強好きなの?」と担任は聞いてきた。

「いえ、ただ入学した以上はキチンと卒業したいので…」と私は言った。

「そうか、なら、俺も頑張るからいくらでも聞いて」と担任は言ってくれた。

いじめについては話そうか、どうか悩んだ。

「どした?なんか…悩んでそうだな」と担任は言った。

「いえ、何もありません!!」そう言ってみたのに…

「そんなわけ、無いだろう?」と担任は言う。

何だろう…私そんな分かりやすい顔してんのかな…。

「もしかして…またいじめられてんじゃ…」と担任は言う。

何でわかるんだろう。私、一言も言ってないのに。

「…どうしてわかるんですか?」と私が言うと、「やっぱり…」と返されてしまった。

「…俺がわからないとでも?光月先生から色々聞いてるんだよ?」と担任は言った。

あぁ、なるほどね。そうだった!!

私、あの人には何でも話してたんだよね。

「俺ら教師に出来ることって何があるのか、正直わからないけど。それでもキミが助けを求めるときは全力で何とかする」と担任は言ってくれた。

私の頬には大粒の涙が流れた。

「ありがとうございます」と私は涙を流しながら言った。

優しく頭をポンポンしてくれる先生。

しばらく私はそのまま先生に頭をポンポンされていた。

私の涙が止まったころ、「さて、勉強再開しようか?」と担任は優しく言った。

私は気を取り直して、椅子に座って机に向かった。

残りの課題を一気に済ませた私。

帰ろうか、悩んだんだけど…結局 足は体育館に向かっていた。

少し入り口が開いていた。

覗いてみるとそこにいたのは…

ダイチさん!?何で…一人だよね?

今日って、練習無いはずだし…

そんなことを考えてると、ふと、「なーにしてんの?中入ったら?」と言われた。

どうやら、気づかれたようだ。
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