sweetlove
翌日ー

私は今日も学校に向かっている。

補習ついでに宿題もしているのだ。

今日は昼から練習があるので、ジャージで学校に行った。

とりあえず、教室に入った。

先生は「おはよう」と迎えてくれる。

「おはようございます。今日もヨロシクお願いします」と私は言った。

課題をこなし、宿題に取りかかる。

今日は昨日より早く終わった。

時計を見ると、まだ10時を少し過ぎた頃…。

目標ページまではあっさりいってしまって余裕があるので、次へと進める。

先生に質問しながら、宿題も半分終わった。

「先生は、学生時代どんな人だったんですか?」と私が聞くと、

「かなりヤンチャしてたかな。不良たちと絡んで…勉強は得意じゃなかった。体動かすの好きでね…部活は運動部だったよ」と先生は言うのだった。

そうなんだ…なんか意外。

「どーして先生になろうと思ったんですか?」と私が聞くと、

「憧れたからかな…いい先生に出会って…」と先生は言った。

なるほどね。

「そろそろ、いい時間だぞ?」と先生に言われて時計を見ると、ホントにいい時間。

先生に挨拶をして私は体育館に向かった。

体育館からはすでにボールをつく音が聞こえていた。

そっとあけて見る。

ダイチさんだ。まだ時間じゃないのに…。

私は、「おはようございます。今日も早いんですね?」と声をかけた。

「ああ、俺は誰よりも頑張らないといけない…下手だからな。副キャプテンなのに示しがつかないだろう?」とダイチさんは言った。

そんなこと無い!!ダイチさんは、下手じゃないわ。

けどまだ根に持ってるのね…。あのこと…

「副キャプテン、相手してくれますか?」と私は言った。

そして、私たちはみんなが来るまで、一対一をずっとしていた。

みんなが来て、「早いね~?」と声をかけてきた。

「こんにちわ~?補習で来てたので…少し早めに寄ったんです。そしたらすでにダイチさん練習してて…」と私が言うと、

「ダイチはね、誰よりも想いが強いからね~いい刺激になるのよね…」と綾子さんは、言った。

練習が始まった。休憩もなく、数時間…

私の息は完全にあがってしまい…私はそのまま意識を手放した。

遠くからみんなの声が聞こえる…なのに、体は重くて動かない。

それに、目だって開かない…。

ふと、体が軽くなった。うっすら目をあけて確認する。

ー岬さんにお姫様だっこされてる?!

私はばれないようにもう一度目を閉じた。

俺、保健室運んできますって。

『キャーなんなの?!岬君にお姫様だっこされてるなんて~』怒りに任せたそんなヤジが飛ぶ。

私の体は反応しそうになる。

「うっせぇーぞ!お前ら…」岬さんはそう言いながら、私を落とさないように慎重にけど…スタスタ歩いた。

体育館を抜けると、ブアァ~と暑い風にあたる。

私は心地よく感じながらも、保健室に運ばれた。

私はベットに寝かされる。

『もう、大丈夫なんだけどな…』起きるか、どうか悩んでしまう。

なんか…保険医と話してるみたい。

そしたら、カーテンが勢いよく開けられて…驚いて私、目を開けちゃった…

まだ体はずしっと重くて起き上がれないけど…

「目覚めたか?大丈夫か?」と岬さんは言って私の顔を覗き込んできた。

目をぱちくりさせているだけの私に岬さんは優しく手を伸ばした。

そして、優しく髪を撫でた。

保険医も、ひょっこり顔を出した。

「もー心配したよ?大丈夫?」って。

私はコクコクと頷いた。

起き上がろうとしたら無理すんなって岬さんは起こしてくれた。

「そばにいてやりたいけど…部活戻っていい?」と岬さんは言った。

行ってほしくない…って言えなかった。

そして、岬さんは…部活に戻ってしまった。

「バカやなーアイツ…。普通は部活より彼女優先するよ?しかもぶっ倒れて運ばれたのに…」と保険医は言いながら、ベット横に椅子を置いて座った。

「河野さんも行ってほしくないならそー言わないとダメだよ?あーゆうスポーツバカは気づかないんだから…」と保険医は言った。

そーだよね…。スポーツバカ…

そしたらやけに騒がしく、ドタドタと足音が聞こえたと思ったら、勢いよくドアが開いた。

「こら、もう少し…大人しく入ってきなさい!!」と保険医はドアの方向いて怒ってた。

「ごめんなさーい」そう言って、声の主は私に近づいてきた。

「みずきちゃん、大丈夫?はい、これお水ね。休憩無しで何時間も練習してたから…軽い熱中症起こしたんじゃないかな~と思って…水分とって…」そう言ってお水を渡してくれたのは…ダイチさんだった。

そして、その後ろからひょっこり顔を出したみより。

「心配かけてごめんなさい…」と私は言って水を受け取って飲んだ。

はぁ、少し生き返った…。

「今休憩入ってるけど…倒れるまで頑張ったらダメだよ?アイツも、バカで戻って来ちゃったけど…俺そばにいるから、安心して休んでいいよ?」とダイチさんは言ってくれた。

そして私は、水を飲み終えると、ベットに体を倒した。

「じゃあ、俺作業しとくから、何かあったら声かけてね?」と保険医は言うと、カーテンを閉めて、自分のデスクに座った。

私は少し眠ることにした。

横にはみよりとダイチさんが座って見ていてくれた。

二人は何か話してたみたいだけど…聞き取れない。

というより…遠い。

次に目を覚ましたとき、だいぶ時間は経っていた。

何時間くらい寝てたのだろうか…

覗き込んできた二人に、私は笑顔で、

「まだ…いてくれたんですか?」と言って体を起こした。

「んー、まぁね!」とダイチさんは言ってニコニコ笑ってくれた。

「そろそろ練習も終わってるよね?私…少し体育館行ってきますね!」とみよりは言って保健室を出ていった。

「先輩、今何時ですか?」と私が聞けば、保健室にある時計を見ながら時間を教えてくれた。

4時を過ぎた頃だった。

みよりは私の鞄を持ってきてくれた。

岬さんも来てくれた。

「岬先輩も…?」と私が言うと、

「ああ、冷静に考えるとわかったことなのに…すまなかったな。部活優先して…」と岬さんは言ってくれた。

ううん、そんな先輩が好きなんだもん…仕方ないよね!

「ホントに…疎いよね!俺なら絶対そんなことしないのに…」とダイチさんは言う。

「ほんとだよー。あんまり愛されてないんじゃないか?って不安になっちゃう…」とみよりは言う。

「ダイチさん、みより、ありがとうございます。そばにいてくれて…けど、私はちゃんと、岬先輩の気持ちわかりますから。わかってて好きなんです!だから…」と照れながら言うと、

「ありがとう。みずき…」と岬先輩は言いながら、抱き締めてくれた。
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