sweetlove
とある夏休みの1日、

私は今日は学校に行かない。補習も部活も無いから。

今日は、ダイチさんと二人きりでデートしている。

ダイチさんの本心を探るためだ。

「ダイチさんはみよりのどこが好きなんですか?」私は単刀直入にこの質問をした。

真面目に考えてくれる、ダイチさん。

「何て言うかな~まぁ、その…難しいんだけどね、岬にちょっと似てるでしょ?」とダイチさんは言った。

はい?岬さんとみよりが似てる…?

まぁ、わからなくは無いけど…意味は理解出来ない。

「みよりちゃん見てると、昔の俺と岬を見てるみたいでな…。なんか、うまく言えないけど…好きだなって。誰よりも練習頑張ってる姿はカッコいい。友達や仲間思いで…友達のために流せる涙は美しい。俺は自分に自信がないから、自分に手一杯で他人を考える余裕なんてない。けど…みよりちゃんは違う。みずきちゃんのためにバスケ部入って、みずきちゃんのために何度も涙した。そーゆう優しさに惚れたんだ。岬だって同じ。だから俺は友達として、岬にだけは心開けた」とダイチさんは言うのだった。

なるほどね、何となく納得してしまった。

今の話を聞くと、私はどちらかと言うと、ダイチさんに近いかな…。

「私達は似てますよね?」と私が笑うと、そうかもしれないねと笑われた。

改めて思うわ。何で私、ダイチさんじゃないんだろう?

こんなにも、タイプも性格も似てるのに…。

いえ、だからこそかしら?真逆の人に惹かれるの…。

「ねぇ、俺が卒業しても友達でいてくれる?」とダイチさんは言うのだった。

「もちろんですよ!これからもヨロシクお願いします!!」と私は言った。

私達はデートを存分に楽しんで帰宅した。


さらに数日ー

今日はいよいよ、四人で遊ぶ日。

普通にしているダイチさんとみより相手に私と岬さんだけがソワソワ、ドキドキしている。

私と岬さんは顔を見合わせた。

計画は難航しそうね…。けど、私には秘策がある。

とりあえず私達はイチャイチャしてみる。

そしたら二人はまたもや顔を真っ赤にしている。

可愛すぎる!思わずキュンとなった

「ほら、二人とも早くぅ~」と私は声をかけてみる。

私と岬さんは手を繋いで前を歩く。

二人はうつむきながらついてくる。

私と岬さんは共に二人を引っ付けよう大作戦を決行している最中なのだが…

恋愛に疎いましてや、スポーツバカ、お互いに片想いだと信じきって想いを伝えられずにいるこの奥手二人を引っ付けるのに大苦戦している。

何とか着いたのはショッピングモール。

まずすることは、映画見ることなんだけど、二席ずつしか空いてないとこをわざと指定して別々に座った。

見るのはもちろん海外のラブコメなんだけど最後はちゃんと上手くいくやつ!

私と岬さんは寄り添いながら見ていた。

一方二人は照れながらも楽しそうに見ている。

私は終わったあとに二人が盛り上がるのを信じてる。

ー映画終了。

「面白かったねぇ~。私達もあんな二人になりたいね!」と私は興奮気味に岬さんに言う。

「だな。羨ましくなった。俺らもさ、あんな結婚式したい」って岬さんは言うものだから私、照れちゃったじゃない。

心ではそっちかーい‼って思い切り突っ込んだけど!

そして私達は二人を見る。

照れながらもいい感じな気がしたけど…。

「良かった…よね?」とダイチさんが言うと、

「ハイ‼とても素敵でした」とみよりは笑っていた。

「さてと、次は…」と私は言って岬さんの顔を見る。

「俺ら二人にデートさしてくれるよな?」と怖い笑みを浮かべて言う岬さん。

「えっ?二人でデートすんの?」とみよりは真面目に突っ込んできた。

「うん。だってちゃんとデートできる!って楽しみにしてきたんだもん。だから二人もデート楽しんで!」と私は言った。

ダイチさんは意味を理解したのか、顔を赤くして俯いていた。

みよりは口を開けてポカーンとしている。

そんな二人を残して私達はその場を離れた。

さて、残された二人はどんな行動をするのか?

「連絡はいつでも受け付けるから」と岬さんは言い残した。

って特にどこか行くわけではなく、二人の行動を観察している。

二人はどうするのかと思ったけど、

「とりあえず、どこか見て回ろう?」とダイチさんは言って歩き出した。

頷いてついていく、みより。

ほんとに可愛い。
< 27 / 69 >

この作品をシェア

pagetop