sweetlove
「ねぇ、涼…。私ね、あなたに聞いてもらいたいことがあるの」と私が言うと、
やさしくなんだ?と言ってくれた。
「今日ね、試合見ながら拓斗さんに聞いてみたの。もしも、もう一度プロで活躍出来るならしたいですか?って。一番輝いてたあの拓斗さんを知らない人が多いじゃない?実は怜央も知らないのよ。一緒にバスケしてるのに…」と私が言うと、
「うん。で、何が言いたい?」と急かしてくる。
「どうしたらもう一度プロになれるかな?って。私にはわからなくて…力になってあげたいんだけど…」と私は言った。
「そっか。それなら奇遇だな。俺も同じことを考えた。俺の1番好きな兄さんはコートの上で輝いてることだよ。俺もその支援をしたいと思って考えていたことがあるんだ」と嬉しそうに涼は言った。
「数年プロをして、名を知らしめたら、引退して新たなチームを作りたいんだ。兄さんのように、やむ終えず、トップチームを引退した人らがもう一度、プロを目指せるチームを。そこのトッププレイヤーとして兄さんを起用したい。ゆくゆくはキッズのチームとかも作って、そこからプロを排出出来るような大きなチームをと考えてる」と涼は嬉しそうに、夢を語ってくれた。
私はそれを聞いて、是非!賛同したい!そう思った。
「ねぇ!その夢。私にも追わせてくれない?素敵な夢だわ」と私は言った。
「もちろんだよ‼一緒に作ろう‼チームを。そして、一緒に兄さんを支えよう?」そう言って涼は私に手を差し出した。
私たちはしっかり握手し、夢に向かって動き出す。
「これで私たちは同志として仲直りね?これからもよろしくね‼」私はそう言って笑った。
この話を拓斗さんにしてもいい?って聞いたらもちろんだよ!と言ってくれた。
そして私たちは会場に戻った。
拓斗さんは涼のところに行ってしまった。
二人が並ぶと周りの視線が一気に熱くなる。
イケメン兄弟の二人。何を話してるのかは聞き取れないけど、笑いあってる視線に思わず釘付け?
私は見ないようにして、その場を後にした。
「せんぱーい!」と嬉しそうに寄ってくる怜央。
「怜央?お疲れ様!かっこ良かったよ!まさかあの涼が負けるなんてね~」と言ってやると、嬉しそうに笑って
「はい!ちゃんと勝ちましたよ。拓斗さんにいいアドバイスもたくさん貰ってたし!」と笑う怜央。
そう、確かにたくさんアドバイスとかしてくれていた。
それでもプロだったことには気づいていない。
まあ、本人も隠してるのか、辛いのか、言わないから私が言う必要もないとは思うけど。
そのうちわかるんだからいいよね?
私たちは学校に帰った。
来週に全国を控える男子はもちろん、練習をしている。
けど…女子は全国にいけなかったので、男子の試合が終わるまで、お休みすることになった。
なので、夏休みは皆思い思いの過ごし方をしていて。
私はやることを失った喪失間に襲われ、何もやる気になれなかった。
宿題もほとんど無いため、ボーッと家で過ごしてることが多くて。
「いつまでボーッとしてるの!何かしなさい!」とお母さんに怒られるほどだった。
あまりにも何もしない私を見かねたお母さんは私にボールを渡してきた。
私はしぶしぶそのボールを受けとると、怜央と拓斗さんと一緒にバスケをしたあの場所へと向かった。
少しドリブルやシュートをしただけでも滴る汗。
今更気づいたけど…私そういえば何にも持ってこなかった。
タオルも飲み物も。もちろん財布もスマホさえも…
熱中症に充分気を付けなきゃ。
と思いながらも、つい、没頭してしまう。
私ははぁ、はあと肩で息をしながらリストバンドで流れる汗を軽く拭き、練習を再開する。
真夏に外で練習なんてするもんじゃないわと思いながらもやめられないのが私の性。
バスケを愛してやまない私だから、ついつい頑張ってしまう。
しばらく一人で練習してたんだけど、どこからか、ボールのつく音が。
と、思った瞬間、誰かがわたしの前を通りすぎ、シュートとしていた。
ふと、顔をあげてその人を見ると、笑顔の涼だった。
涼!?なんでいるのよ?
「一人でよく頑張れるね!」と笑顔を向けてきた。
私は何も言えなかったけど…おなかがかなりデカイ音を立ててなってしまった。
うっ…恥ずかしい
「まあ、こんなに体力使えばお腹ぐらい空くよね~」って気にした様子もなく言ってくれる涼。
「…うっ…」言葉が出ず、思わずうめいてしまう。
「よし!飯いこ!」と涼は言ってくれたんだけど…
「ごめん!私ボール以外何も持たずに家飛び出したの」と私が言うと、
「は?何それ。そんなに練習したかったわけ?」と言われる。
「違う!男子が全国決まったからそれまで女子はお休みするの。で、部活休みなのはいいけど、やることなくて、喪失感に襲われて、引きこもってたらお母さんが、これでも持って出掛けてこい!って私を追い出すから、財布もスマホも、タオルも飲み物も何も持たずに、ただ、家出てきたの」と私が言うと、
呆れたというような顔をしながらも、
「飯ぐらい奢るし!いこ?」と言ってくれたので、甘えることにした。
やさしくなんだ?と言ってくれた。
「今日ね、試合見ながら拓斗さんに聞いてみたの。もしも、もう一度プロで活躍出来るならしたいですか?って。一番輝いてたあの拓斗さんを知らない人が多いじゃない?実は怜央も知らないのよ。一緒にバスケしてるのに…」と私が言うと、
「うん。で、何が言いたい?」と急かしてくる。
「どうしたらもう一度プロになれるかな?って。私にはわからなくて…力になってあげたいんだけど…」と私は言った。
「そっか。それなら奇遇だな。俺も同じことを考えた。俺の1番好きな兄さんはコートの上で輝いてることだよ。俺もその支援をしたいと思って考えていたことがあるんだ」と嬉しそうに涼は言った。
「数年プロをして、名を知らしめたら、引退して新たなチームを作りたいんだ。兄さんのように、やむ終えず、トップチームを引退した人らがもう一度、プロを目指せるチームを。そこのトッププレイヤーとして兄さんを起用したい。ゆくゆくはキッズのチームとかも作って、そこからプロを排出出来るような大きなチームをと考えてる」と涼は嬉しそうに、夢を語ってくれた。
私はそれを聞いて、是非!賛同したい!そう思った。
「ねぇ!その夢。私にも追わせてくれない?素敵な夢だわ」と私は言った。
「もちろんだよ‼一緒に作ろう‼チームを。そして、一緒に兄さんを支えよう?」そう言って涼は私に手を差し出した。
私たちはしっかり握手し、夢に向かって動き出す。
「これで私たちは同志として仲直りね?これからもよろしくね‼」私はそう言って笑った。
この話を拓斗さんにしてもいい?って聞いたらもちろんだよ!と言ってくれた。
そして私たちは会場に戻った。
拓斗さんは涼のところに行ってしまった。
二人が並ぶと周りの視線が一気に熱くなる。
イケメン兄弟の二人。何を話してるのかは聞き取れないけど、笑いあってる視線に思わず釘付け?
私は見ないようにして、その場を後にした。
「せんぱーい!」と嬉しそうに寄ってくる怜央。
「怜央?お疲れ様!かっこ良かったよ!まさかあの涼が負けるなんてね~」と言ってやると、嬉しそうに笑って
「はい!ちゃんと勝ちましたよ。拓斗さんにいいアドバイスもたくさん貰ってたし!」と笑う怜央。
そう、確かにたくさんアドバイスとかしてくれていた。
それでもプロだったことには気づいていない。
まあ、本人も隠してるのか、辛いのか、言わないから私が言う必要もないとは思うけど。
そのうちわかるんだからいいよね?
私たちは学校に帰った。
来週に全国を控える男子はもちろん、練習をしている。
けど…女子は全国にいけなかったので、男子の試合が終わるまで、お休みすることになった。
なので、夏休みは皆思い思いの過ごし方をしていて。
私はやることを失った喪失間に襲われ、何もやる気になれなかった。
宿題もほとんど無いため、ボーッと家で過ごしてることが多くて。
「いつまでボーッとしてるの!何かしなさい!」とお母さんに怒られるほどだった。
あまりにも何もしない私を見かねたお母さんは私にボールを渡してきた。
私はしぶしぶそのボールを受けとると、怜央と拓斗さんと一緒にバスケをしたあの場所へと向かった。
少しドリブルやシュートをしただけでも滴る汗。
今更気づいたけど…私そういえば何にも持ってこなかった。
タオルも飲み物も。もちろん財布もスマホさえも…
熱中症に充分気を付けなきゃ。
と思いながらも、つい、没頭してしまう。
私ははぁ、はあと肩で息をしながらリストバンドで流れる汗を軽く拭き、練習を再開する。
真夏に外で練習なんてするもんじゃないわと思いながらもやめられないのが私の性。
バスケを愛してやまない私だから、ついつい頑張ってしまう。
しばらく一人で練習してたんだけど、どこからか、ボールのつく音が。
と、思った瞬間、誰かがわたしの前を通りすぎ、シュートとしていた。
ふと、顔をあげてその人を見ると、笑顔の涼だった。
涼!?なんでいるのよ?
「一人でよく頑張れるね!」と笑顔を向けてきた。
私は何も言えなかったけど…おなかがかなりデカイ音を立ててなってしまった。
うっ…恥ずかしい
「まあ、こんなに体力使えばお腹ぐらい空くよね~」って気にした様子もなく言ってくれる涼。
「…うっ…」言葉が出ず、思わずうめいてしまう。
「よし!飯いこ!」と涼は言ってくれたんだけど…
「ごめん!私ボール以外何も持たずに家飛び出したの」と私が言うと、
「は?何それ。そんなに練習したかったわけ?」と言われる。
「違う!男子が全国決まったからそれまで女子はお休みするの。で、部活休みなのはいいけど、やることなくて、喪失感に襲われて、引きこもってたらお母さんが、これでも持って出掛けてこい!って私を追い出すから、財布もスマホも、タオルも飲み物も何も持たずに、ただ、家出てきたの」と私が言うと、
呆れたというような顔をしながらも、
「飯ぐらい奢るし!いこ?」と言ってくれたので、甘えることにした。