sweetlove
「涼?今回は最後なのに試合出てないの?」と私が言うと、私の方を見た涼は足にはめられたギプスを見せた。
「間に合わなかったんだ!試合までに完治しなかった」悔しそうに歯を食いしばってそう言う涼に何て言葉をかけていいのかわからなかった。
「最後だった…。この試合が終われば俺は…地方に行くことが決まってて…。お前にもしばらく会えなくなる…そのことに深い苦しみを覚えたんだ」と涼は話した
「だからなのね!二人とも言いたそうにしてたけど言わずに複雑そうな顔をしてたのは…」と私が言うと、頷いてくれた。
「確かに、ライバルであり、良き理解者であるあなたと離れるのは寂しいけど…必ず帰ってきてくれるのでしょう?」と私が言うと、
「当たり前だ!何年かかるかわからないがお前との約束必ず守るから、それまで兄さんを頼む」と涼は言った。
強い涼の意思。多分変わらないのだろう。
何処に行くのは聞かなかった。
けどいつか、凄いプレイヤーになって活躍するのは間違いないだろう。
私はそう確信している。
「最後に本当、それ伝えたくてさ。練習とか準備とかあってほんとにもう行かないと行けなくて」と言う涼。
けど、試合は最後まで見てくれるって言うから、私達は会場に戻った。
男子の試合がちょうど始まっていて、涼は見守ってくれていた。
結果は…優勝!新スタイルでの連覇を成し遂げた。
そして私達も負けじと踏ん張り、優勝した。
全国の舞台に立てることになったけど、涼は挨拶をすると背を向けて去っていってしまった。
笑顔で見送りたいのに…涙が溢れそうになる。
それを優しく肩を抱き慰めてくれる拓斗さん。
けど、その横で声を出して泣いてる男子がいる。
「ほんとに行っちゃうんですよね?」と。
それは紛れもなく怜央だった。
どうして怜央が泣いているのかは正直良くわからない。
確かに怜央にとって優しくて頼れる先輩だったかもしれない。
けど、2人はライバルになることを選んだはずよね?
寂しさの涙なのか…それとも感じていることが私と同じなのかよくわからない。
けど、気づけば私は怜央を抱き寄せていて。
大丈夫だよ!なんて声をかけてしまっていた。
あの時、拓斗さんがおいでと手を広げて大丈夫だよと言ったことを思い出した。
あれは、このことを見越してのことだったのかと。
しばらくして私達は会場を後にした。
「間に合わなかったんだ!試合までに完治しなかった」悔しそうに歯を食いしばってそう言う涼に何て言葉をかけていいのかわからなかった。
「最後だった…。この試合が終われば俺は…地方に行くことが決まってて…。お前にもしばらく会えなくなる…そのことに深い苦しみを覚えたんだ」と涼は話した
「だからなのね!二人とも言いたそうにしてたけど言わずに複雑そうな顔をしてたのは…」と私が言うと、頷いてくれた。
「確かに、ライバルであり、良き理解者であるあなたと離れるのは寂しいけど…必ず帰ってきてくれるのでしょう?」と私が言うと、
「当たり前だ!何年かかるかわからないがお前との約束必ず守るから、それまで兄さんを頼む」と涼は言った。
強い涼の意思。多分変わらないのだろう。
何処に行くのは聞かなかった。
けどいつか、凄いプレイヤーになって活躍するのは間違いないだろう。
私はそう確信している。
「最後に本当、それ伝えたくてさ。練習とか準備とかあってほんとにもう行かないと行けなくて」と言う涼。
けど、試合は最後まで見てくれるって言うから、私達は会場に戻った。
男子の試合がちょうど始まっていて、涼は見守ってくれていた。
結果は…優勝!新スタイルでの連覇を成し遂げた。
そして私達も負けじと踏ん張り、優勝した。
全国の舞台に立てることになったけど、涼は挨拶をすると背を向けて去っていってしまった。
笑顔で見送りたいのに…涙が溢れそうになる。
それを優しく肩を抱き慰めてくれる拓斗さん。
けど、その横で声を出して泣いてる男子がいる。
「ほんとに行っちゃうんですよね?」と。
それは紛れもなく怜央だった。
どうして怜央が泣いているのかは正直良くわからない。
確かに怜央にとって優しくて頼れる先輩だったかもしれない。
けど、2人はライバルになることを選んだはずよね?
寂しさの涙なのか…それとも感じていることが私と同じなのかよくわからない。
けど、気づけば私は怜央を抱き寄せていて。
大丈夫だよ!なんて声をかけてしまっていた。
あの時、拓斗さんがおいでと手を広げて大丈夫だよと言ったことを思い出した。
あれは、このことを見越してのことだったのかと。
しばらくして私達は会場を後にした。