sweetlove
今の自分の想いを上手く伝えられるかはわからない。
それでも笑顔でいたい。
私達はどちらもしばらく黙ったままだった。
けど…先に口を開いたのは岬さんだった。
「卒業おめでと。それと…今まで縛ってごめん!」という謝罪だった。
思い切り頭を下げられたけど…
頭上げてくださいと私が言うと、私の方を見てくれた。
お互いの想いをそれぞれに伝えあった。
色々あって、拓斗さんと付き合うことにしたこととか、涼が地方に行ったこととか…
ほんとに他愛もないこと話して…
お互いに、握手してこれからも、良き友人でいようと話はまとまった。
そんな様子を複雑そうな顔をして拓斗さんと怜央が見てるのを私はまだ知らない。
熱い抱擁をかまされかけたとき、咳払いが聞こえ、私達のところに来たのは、怜央と拓斗さんだった。
「話はついたのかな?」と怖い笑顔を見せる拓斗さん。
「ああ、長らく縛って申し訳なかった。拓斗さん、みずきのことを宜しくお願いします」と岬さんは言った。
そう言い残すと、去っていってしまった。
取り残された私…岬さんの背中を見送ることしか出来なかった。
「…まだ未練が?」と不意に拓斗さんに聞かれた。
違う、そんなんじゃない。けど…もう少し話したかった。
けど…拓斗さんのこの顔を見たら、それを言い出せる勇気は出なかった。
空気を読んだのか、
「せんぱぁ〜い!卒業おめでとーございます!」と怜央が抱きついてきた。
多分空気を変えるつもりなんだろう。
「あぁ、怜央?ありがとう。頑張りなさいよ〜応援してるから!」と私が言うと。
「ヤダ!ホントは卒業してほしくないもん!」と言ってくる怜央。
「たまには顔出しに来るわ」と私が言うと、「じゃあ…わかった!頑張る!けど…絶対来てくださいよ!!約束です」と怜央が言ってくる。
私ははいはいと言いながら怜央の頭を優しく撫でてあげた。
拓斗さんは拗ねて口を尖らせている。
そして、「怜央に優しすぎる…」とかブツブツ言い始めた。
「あは☆だって俺の大切な人だもん!」と怜央は言ってさらに強く抱きつかれて動けなくなってしまう。
けど…我慢の限界だったのか無理やり、私から怜央を引き離すと、私を思い切り抱きしめてきた。
その様子を遠目に見ていたらしく、樹選手が来た。
「どこで負けず嫌い出してんの?拓斗。少しは彼女の気持ちも考えてやれよ」と拓斗さんに声をかける樹選手。
「どーしているんですか?」と私が言えば、
「キミを迎えに?」なんて樹選手は言うもんだから、拓斗さんは樹選手を睨みつけた。
私は樹選手と同じ、チームのある会社に入社が決まっているのだ。
けど…さすがって感じがするのは、1年めの人を取るときは必ず1年契約だということ!
活躍ぶりを見て次の年から何年契約にするか決められるらしい。
そんなチームでずっと走り続ける樹選手はほんとに凄いと思う。
私もとりあえず、1年でどれだけ頑張れるか、挑んでみたい。
多分一年で打ち切られるかもしれないけど。
「怜央…そろそろ帰ろうか?」と樹選手は言った。
「えーヤダ〜」と怜央は言うけど…
「ほら、せっかくなんだから恋人同士だけにしてやろうよ?俺ら邪魔したら申し訳ないだろ?」そう樹選手は言うと、
ほぼ強引に怜央を連れて帰ってしまい、私と拓斗さんは残された。
「やっと…2人だね…」と拓斗さんは言った後、
「卒業おめでと」と付け足された。
「ありがとうございます」と私は言って笑った。
「本気なのか?樹と同じチームに…?」と拓斗さんは言う。
「うん。実力を知りたいの!多分一年で切られるとは思うけど…」と私が言うと
「他からも声かかってんじゃないの?」と拓斗さんは言った。
多分心配してくれてるんだと思う。
拓斗さんは、このチームに苦しめられた。そこに私が行くというのは苦しいのかもしれない。
「大丈夫だよ!頑張るから!」と私が言うと、
「そうか!けど。無理だけはすんなよ!」と言われた。
私達は笑い合いながら手を繋いで歩き始めた。
それでも笑顔でいたい。
私達はどちらもしばらく黙ったままだった。
けど…先に口を開いたのは岬さんだった。
「卒業おめでと。それと…今まで縛ってごめん!」という謝罪だった。
思い切り頭を下げられたけど…
頭上げてくださいと私が言うと、私の方を見てくれた。
お互いの想いをそれぞれに伝えあった。
色々あって、拓斗さんと付き合うことにしたこととか、涼が地方に行ったこととか…
ほんとに他愛もないこと話して…
お互いに、握手してこれからも、良き友人でいようと話はまとまった。
そんな様子を複雑そうな顔をして拓斗さんと怜央が見てるのを私はまだ知らない。
熱い抱擁をかまされかけたとき、咳払いが聞こえ、私達のところに来たのは、怜央と拓斗さんだった。
「話はついたのかな?」と怖い笑顔を見せる拓斗さん。
「ああ、長らく縛って申し訳なかった。拓斗さん、みずきのことを宜しくお願いします」と岬さんは言った。
そう言い残すと、去っていってしまった。
取り残された私…岬さんの背中を見送ることしか出来なかった。
「…まだ未練が?」と不意に拓斗さんに聞かれた。
違う、そんなんじゃない。けど…もう少し話したかった。
けど…拓斗さんのこの顔を見たら、それを言い出せる勇気は出なかった。
空気を読んだのか、
「せんぱぁ〜い!卒業おめでとーございます!」と怜央が抱きついてきた。
多分空気を変えるつもりなんだろう。
「あぁ、怜央?ありがとう。頑張りなさいよ〜応援してるから!」と私が言うと。
「ヤダ!ホントは卒業してほしくないもん!」と言ってくる怜央。
「たまには顔出しに来るわ」と私が言うと、「じゃあ…わかった!頑張る!けど…絶対来てくださいよ!!約束です」と怜央が言ってくる。
私ははいはいと言いながら怜央の頭を優しく撫でてあげた。
拓斗さんは拗ねて口を尖らせている。
そして、「怜央に優しすぎる…」とかブツブツ言い始めた。
「あは☆だって俺の大切な人だもん!」と怜央は言ってさらに強く抱きつかれて動けなくなってしまう。
けど…我慢の限界だったのか無理やり、私から怜央を引き離すと、私を思い切り抱きしめてきた。
その様子を遠目に見ていたらしく、樹選手が来た。
「どこで負けず嫌い出してんの?拓斗。少しは彼女の気持ちも考えてやれよ」と拓斗さんに声をかける樹選手。
「どーしているんですか?」と私が言えば、
「キミを迎えに?」なんて樹選手は言うもんだから、拓斗さんは樹選手を睨みつけた。
私は樹選手と同じ、チームのある会社に入社が決まっているのだ。
けど…さすがって感じがするのは、1年めの人を取るときは必ず1年契約だということ!
活躍ぶりを見て次の年から何年契約にするか決められるらしい。
そんなチームでずっと走り続ける樹選手はほんとに凄いと思う。
私もとりあえず、1年でどれだけ頑張れるか、挑んでみたい。
多分一年で打ち切られるかもしれないけど。
「怜央…そろそろ帰ろうか?」と樹選手は言った。
「えーヤダ〜」と怜央は言うけど…
「ほら、せっかくなんだから恋人同士だけにしてやろうよ?俺ら邪魔したら申し訳ないだろ?」そう樹選手は言うと、
ほぼ強引に怜央を連れて帰ってしまい、私と拓斗さんは残された。
「やっと…2人だね…」と拓斗さんは言った後、
「卒業おめでと」と付け足された。
「ありがとうございます」と私は言って笑った。
「本気なのか?樹と同じチームに…?」と拓斗さんは言う。
「うん。実力を知りたいの!多分一年で切られるとは思うけど…」と私が言うと
「他からも声かかってんじゃないの?」と拓斗さんは言った。
多分心配してくれてるんだと思う。
拓斗さんは、このチームに苦しめられた。そこに私が行くというのは苦しいのかもしれない。
「大丈夫だよ!頑張るから!」と私が言うと、
「そうか!けど。無理だけはすんなよ!」と言われた。
私達は笑い合いながら手を繋いで歩き始めた。