意地悪王子は俺様溺愛王子⁉︎
帰ってきた瞬間、抱きついてきたのは、三つ下の弟である立花優希。
……正直言って。
私よりも可愛い。
とっても可愛い。
そこら辺とか、テレビに出てる子よりも可愛いと思う。
『ただいま、優』
『春ねぇ、今日遅かったね?』
『ちょっと先生に怒られちゃって……』
私がそういうと、優は笑ってご飯出来てるよと言いながらリビングへ向かう。
『今日、優が作ったの?』
『うん』
『あ、優。お母さんとお父さん、来週帰って来るって‼︎』
私がそう言うと、顔を輝かせた優。
『本当⁉︎』
『うん』
私の返事を聞いて、慌てて立ち上がり、準備するものをメモし始める。
私の両親は、物凄く凄い人達らしく。
海外に働きに行くのもしょっちゅうだから、家には誰もいない時がほとんど。
だから、私と優で交代してご飯作ったりしてる。
あ、お母さんとお父さんが嫌いなわけじゃないよ?
むしろ大好き。
だから、来週帰って来るのもこうして楽しみに待っている。