おにいちゃんの友達
8章 笑顔の裏側
日曜日にあゆみおばちゃんのところへ行く予定だったけど、土曜日おばちゃんの具合が悪くなり、また入院したと母から聞かされた。
入院先は、市内の総合病院でうちからも電車で40分ほど行ったところだ。
母が日曜に病院にお見舞いに行くというので、一緒に付いて行くことにした。
おばちゃんはかなり体力が消耗しているらしい。
一日中、点滴をつけて腕から栄養を入れていると言っていた。
兄が押しかけて疲れちゃったんじゃないかなと心配になる。
おばちゃんの部屋は個室で、一番日当たりのいい南に面した角部屋だった。
「来たわよ-。どう?」
扉を開けながら、母が心配そうに入って行った。
私も後に続く。
おばちゃんはベッドに横たわっていた。
半分寝ているような顔。
兄も言ってたけど、随分痩せたような気がした。
「おばちゃん、体はいかが?大丈夫?」
おばちゃんの頭の横に置かれた丸イスに腰掛けた。
視線を上げると、窓際に私がプレゼントした子犬のモールがゆらゆら楽しげに揺れていた。
おばちゃんの手をとって、私の両手で挟んだ。
その手はとても冷たかった。
「よく来てくれたわね。忙しいのに。」
「うううん。心配だもん。おばちゃんのこと。」
「私は大丈夫よ。いつだって。」
おばちゃんは「ふふふ」と笑った。
「あゆみ姉ちゃん、ユイカ、何か飲み物でも買ってこようと思うんだけど。何がいい?」
「サイダー。」
私は速効答えた。
「はいはい、あゆみ姉ちゃんは?」
「私はいらない。」
「そう。じゃ、しばらく二人でゆっくり待ってて。」
多分、母は気を利かせて二人にしてくれたんだろう。
入院先は、市内の総合病院でうちからも電車で40分ほど行ったところだ。
母が日曜に病院にお見舞いに行くというので、一緒に付いて行くことにした。
おばちゃんはかなり体力が消耗しているらしい。
一日中、点滴をつけて腕から栄養を入れていると言っていた。
兄が押しかけて疲れちゃったんじゃないかなと心配になる。
おばちゃんの部屋は個室で、一番日当たりのいい南に面した角部屋だった。
「来たわよ-。どう?」
扉を開けながら、母が心配そうに入って行った。
私も後に続く。
おばちゃんはベッドに横たわっていた。
半分寝ているような顔。
兄も言ってたけど、随分痩せたような気がした。
「おばちゃん、体はいかが?大丈夫?」
おばちゃんの頭の横に置かれた丸イスに腰掛けた。
視線を上げると、窓際に私がプレゼントした子犬のモールがゆらゆら楽しげに揺れていた。
おばちゃんの手をとって、私の両手で挟んだ。
その手はとても冷たかった。
「よく来てくれたわね。忙しいのに。」
「うううん。心配だもん。おばちゃんのこと。」
「私は大丈夫よ。いつだって。」
おばちゃんは「ふふふ」と笑った。
「あゆみ姉ちゃん、ユイカ、何か飲み物でも買ってこようと思うんだけど。何がいい?」
「サイダー。」
私は速効答えた。
「はいはい、あゆみ姉ちゃんは?」
「私はいらない。」
「そう。じゃ、しばらく二人でゆっくり待ってて。」
多分、母は気を利かせて二人にしてくれたんだろう。