おにいちゃんの友達
マドカは真っ赤になってうつむいた。
あ、また泣いちゃう?
「いいよ、いいよ。無理して言わなくて。私もマドカのためだったらいつでも協力したいなって。また言いたくなったら教えて。」
慌ててさっきの発言を撤回した。
その時、マドカが急に私の耳元でささやくように言った。
「ユイカのお兄ちゃんの第二ボタン、もし残ってたらちょうだい。」
・・・!?
聞き間違い?じゃないよね。
思わず大きく目を見開いてマドカの顔を見た。
マドカは相変わらず真っ赤な顔で、舌をペロッと出した。
「本当に?えー、いつからなの?」
なんだかすごく変な気分。
だって、私の大親友のマドカが私のお兄ちゃんを好きだなんて。
「へへ。もう随分前からだよ。中学生の時、うちのお姉ちゃんと付き合ってる時にね、よくうちの家の前でしゃべってるのを見てて。時々、ユイカのお兄ちゃんが私にも声かけてくれたの。すごく優しくてね。でも、その時はまさかユイカのお兄ちゃんだなんて思いもしなかったから、マドカの家に遊びに行った時にばったり遭遇して、心臓が止まるかと思っちゃった。」
「そうだったんだー。全然気がつかなかったよ。お兄ちゃんもマドカと顔見知りなんてちっとも言ってなかったし。そりゃそうか。マドカのお姉ちゃんと付き合ってること自体内緒にしてたもんね。へー、でもびっくりしたー。」
こんなにそいつもばにいて、一緒に話してたのに、ちっとも気がつかなかった。
時々寂しそうな目をしていたのは、マドカも叶わぬ恋をしていたからだったんだ。
お姉ちゃんの元彼氏。
兄の気持ちは、まだミキさんにあるのかもしれない。
だけど、きっとその先にミキさんとは違う出会いが待ってる。
だから、マドカには第二ボタンの件は了解した。ボタンが残ってたら必ずマドカに渡すねって。
大切な私の親友のためにできることなんてそれくらいだもん。
「それにしても第二ボタンなんて、気が早いねぇ。まだ半年先だよ。」
私は笑いながら、マドカの頬を人差し指で突いた。
「ちょっと気の早いお願いだった?」
マドカも頬を染めたまま笑った。
あ、また泣いちゃう?
「いいよ、いいよ。無理して言わなくて。私もマドカのためだったらいつでも協力したいなって。また言いたくなったら教えて。」
慌ててさっきの発言を撤回した。
その時、マドカが急に私の耳元でささやくように言った。
「ユイカのお兄ちゃんの第二ボタン、もし残ってたらちょうだい。」
・・・!?
聞き間違い?じゃないよね。
思わず大きく目を見開いてマドカの顔を見た。
マドカは相変わらず真っ赤な顔で、舌をペロッと出した。
「本当に?えー、いつからなの?」
なんだかすごく変な気分。
だって、私の大親友のマドカが私のお兄ちゃんを好きだなんて。
「へへ。もう随分前からだよ。中学生の時、うちのお姉ちゃんと付き合ってる時にね、よくうちの家の前でしゃべってるのを見てて。時々、ユイカのお兄ちゃんが私にも声かけてくれたの。すごく優しくてね。でも、その時はまさかユイカのお兄ちゃんだなんて思いもしなかったから、マドカの家に遊びに行った時にばったり遭遇して、心臓が止まるかと思っちゃった。」
「そうだったんだー。全然気がつかなかったよ。お兄ちゃんもマドカと顔見知りなんてちっとも言ってなかったし。そりゃそうか。マドカのお姉ちゃんと付き合ってること自体内緒にしてたもんね。へー、でもびっくりしたー。」
こんなにそいつもばにいて、一緒に話してたのに、ちっとも気がつかなかった。
時々寂しそうな目をしていたのは、マドカも叶わぬ恋をしていたからだったんだ。
お姉ちゃんの元彼氏。
兄の気持ちは、まだミキさんにあるのかもしれない。
だけど、きっとその先にミキさんとは違う出会いが待ってる。
だから、マドカには第二ボタンの件は了解した。ボタンが残ってたら必ずマドカに渡すねって。
大切な私の親友のためにできることなんてそれくらいだもん。
「それにしても第二ボタンなんて、気が早いねぇ。まだ半年先だよ。」
私は笑いながら、マドカの頬を人差し指で突いた。
「ちょっと気の早いお願いだった?」
マドカも頬を染めたまま笑った。