キスラバーズ
ストレスからか胃がキリキリと痛む

食欲もあまり無い

あぁ、もうすぐお昼の時間

新に心配かけたく無い、無理でも食べよう

お昼が来る

「ここ、昼だから行こう。」

私の方に来る新

「どこに?」

「屋上、見晴らしいいしさ。そんなに人いないし。」

「うん、今行くね!」

私はお弁当を持って新についていく

ガチャ

ドアを開けて屋上に入る

空は澄み切って、風は心地よく吹いた

「綺麗な空…」

空を見上げて風を受ける

「そうだな、ほら、ここ。ごはんたべよ。」

「うん!」

不思議と食べようという気になる

「新パンだけ⁈」

私は卵焼きを箸でつつきながら言った

「うん、そうだけど。」

新はメロンパンを食べながら答えた

「新…きちんと食べなさい!」

私の中のお母さんスイッチが入った

「明日から私が新の分も作るから!」

「え、いいの?」

「一人分増えても大丈夫、量は多めでいい?」

「多めで、俺結構大食いなんだ。」

それはそこにあるパンの量でわかるよ

「わかった。じゃあ、明日から作るね。」

新は満面の笑みを浮かべて私を見る

お弁当も食べ終え、クラスに戻る

ん、携帯が光ってる

見ると美希ちゃんからLINEが入っていた

「ごめん、今日は掃除あったわ。水菜君と帰って。」

「わかった。先帰ってるね。」

私は新の席に向かう

「新…「水菜君いますかぁ〜?」」

朝比奈さんがクラスに来た

「…無視。んで、ここ何?」

朝比奈さんを無視して私を見る

「今日一緒に「水菜君ー、来てよぉ〜。」」

顔をしかめる新

「待ってて、すぐ戻る。」

新が教室を出る

その場な立ち尽くす私

「どしたん?如月さん。」

成宮君が、私に声をかけてきた

「なんでも無いよ、成宮君。」

「なんでも無いように見えないけど?」

そりゃそうだ、彼氏が呼び出されたんだもん、しかも相手が朝比奈さんだ、泣き出したいよ

「本当大丈夫。気にしないで。」

振り返る時、我慢の限界だったらしく、涙が出た

「ほら、大丈夫じゃないじゃん。どしたん?言ってよ。」

「新が、取られちゃう。そう思うと不安で。」

「本当羨ましいな、新は。こんなに思われててさ。」
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