キスラバーズ

離れていく心

それからしばらく、私は麗音と恋愛ごっこをしていた…いや、麗音は本気だった、私は全く麗音に気を許さずにいたのに、麗音は変わらず愛を求めてくる…私の心を欲しがってくる

最低ね私

そう思って毎日泣き腫らして、麗音が可哀想じゃない

結局何がしたいのか全然わかんないよ

新…あなたは今幸せにしていますか?

ちゃんとごはん食べてますか?

朝比奈さんはいい彼女ですか?

巡りに巡って、新たに行き着く私の思考

また辛くなるだけなのに、止まらない

本当、何がしたいの?苦しみたいの?悲しみたいの?嘆きたいの?楽になりたいの?喜びたいの?…私は私がわからない

「ここ、大丈夫?すげぇ顔してたけど。」

「あ、ごめん。そんなに酷かった?」

どんな顔してたんだ私

麗音は私の両頬をつまむ

「いひゃい!れほん!」

「ぷっ、滑舌悪っ。」

麗音は手を離した

「仕方ないでしょ、あんたがつまんだんだから!」

私は赤くなってる頬をさする

「…やっと、いつものここが戻ってきた。」

「え?」

「だって、最近ここしかめっ面しかしないからさ。」

しかめっ面か

「ふふっ、別にいいじゃない。」

私は麗音に笑って見せた

ん?なんだか、ドス黒い殺気を感じる

「ここは笑顔が一番可愛いね。」

ありがとう、でも、嬉しくないかな…普通なら嬉しいよね、なんか違くない?

「ははは、ありがとう。」

自分でも、びっくりする位棒読みだった
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