キスラバーズ
うっすらと目を開ける

「ん…新?じゃなくて、水菜君?なんでいるの?」

ベッドの隣に座る新

「っ!ここ!」

新が優しく抱きしめる…今にも壊れそうな物を扱うように

懐かしい、安心する温もりが満ちる

「水菜君?「あらた」えっ?」

「あらたって呼んでよここ。」

真っ直ぐ私を見つめる彼

「新…ごめんね、私まだ新が好きだよ?突き放しといて言える事じゃ無いよね…でも、好きなの…」

冷たい態度とってたのに、今更好きって言っても無駄かな…それでも…伝えなきゃいけない…私の気持ちを…

「…お前にあんな事言われてさ、俺が傷つかなかったと思うの?」

声に冷たさが増していた

「傷ついてると思うけど、自分の気持ちは伝えたかったの。」

目は潤み始め、視界がぼやける

「…結局、お前以外の奴とは長く続かなかったしな…」

「えっ?朝比奈さんとラブラブなんじゃ無いの?」

「あぁ、あいつか…なんか、ぐちぐちうるせぇから早々に別れたよ。」

心なしかホッとする自分がいる

「そう、なんだ…」

「お前は?成宮とはどうなの?」

「麗音は、いつも励ましてくれてる…私の心が手に入らないと知ってても、優しくしてくれてたよ…」

あの時を思い出すと心が痛む…悪い事しちゃった…

「ねぇ、俺らやり直さない?」

ベッドに肘を付けて、私を見上げるように見る新

「嫌?」

首をかしげる新

嫌なわけ無い

「いいの?」

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