キスラバーズ
い、いつの間に⁈

「イタズラは上手くやんないと、楽しく無いしさ。」

二パッと笑う新

「ゔー!」

唸って威嚇するが、新は笑うばかりで、私の頭を軽くポンポンする

不覚にもドキドキしてしまう

本当ずるい

「じゃあ、俺帰るね…」

去っていく温もりが寂しい

「待って…新。」

新の袖をクイっと引っ張る

「何?寂しいの?」

「別に…」

「じゃあ帰る。」

冷たく言い放つ新

私は袖を離し、新の手を握る

「…行かないで?」

そっと握り返してくる新

「どうしたんだここ?ずいぶん甘えん坊になったな。」

「…私だって甘えたい時もあるの!」

「へぇ、ならずっと甘えてて欲しいな。」

「…ずっと甘えてたら私じゃ無い、でしょ?」

「まぁ、ツンツンしてるここも可愛いから、デレるのを待ってるけどな。」

イスを引いて座る新

私は新の手を離した

「もう、デレ期終了?」

クスクスと笑う新

「まだデレて欲しいの?」

「うん、もうちょっとだけ…デレてくんない?」

また、真剣な表情になる新

「どうすればいいの?」

新に詰め寄る

「…口を少し開いて…」

私は言われた通り、ほんの少し口を開く

「もっと開いて…もう少し…」

彼が顔を近づけて来る…すぐ側で彼の吐息が聞こえる

彼が私の顎に手を添える

くすぐったい

唇が触れ合う…

吐息が荒くなっていく

頭がクラクラしてくる

彼を少し押すが、拒んではいない酸欠になってるだけ

少し唇を離す…

ため息のような…色っぽい空気が口から漏れた

新はまた私の唇を奪い、深く口付けをする

力が抜ける、考えられなくなる

新にもたれかかり、体を支える

「あ、ふっ…」

声にならない吐息だけが口から出てくる

新を見つめる

「可愛いな…こんなお前を誰にも見られたく無い…」

彼はそう言うと、私の首筋に舌を這わせて、私の反応を面白がった
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