キスラバーズ
言われるがままに目を瞑る

スルリと私の左手を撫で、背中から離す

冷たいものが、薬指を通る…

「目を開けてみて…」

パッと目を開ける

キラキラと輝く銀色の指輪

真ん中に青い石が埋め込まれていた

「嘘…」

「嘘じゃ無い…これ買うのにバイトしてたんだけど…危うく渡せなくなるところだったし…焦ったんだぞ!」

照れ隠しなのかわからないけど、新は強く私を抱きしめた

「新…嬉しい…いつも寝ていたのってこれのせい?」

「ん、遅くまで働いてたからね。」

「…これは、プロポーズ?なの?」

それ以外思えないけど

「…プロポーズ以外なにかある?大袈裟な誕生日プレゼント?」

大袈裟な誕生日プレゼントって…私の誕生日はまだ先だよ

「んで、答えは?」

聞かなくてもわかるくせに…

「もちろん、喜んで。」

泣きそう

嬉しすぎる…
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