Pioneerーあなたは私のパイオニアー
翌日。
今日は、体育祭の学年練習。
学年統一ということで、1〜6組全クラスの担任+全クラスの体育担当が集まっている。
…ちなみに体育担当の中には、麻未さんもいる。

今日は1日目のトリであるクラス対抗リレーの練習だ。クラス全員+私達担任(担任がアンカー)でリレーをするのだが…これがまた燃える。

「一度、本番と同じように全員走りましょう!」
室井先生が声を掛ける。
「はいっ!」
生徒達は元気な返事の後、それぞれ移動を始めた。
その様子を見届けつつ、私達教師のバトル(意地の張り合い)も始まる。
「1組は絶対に負けません」
「高村先生、2組が1位を取るのでよろしくね」
「どうして私を名指しなんですか…どっちにしろ4組が1位です」
「いぃや、3組だ」
「皆さん6組をお忘れずに」
「5組が1位を頂きます」
…騒がしい教師達である。
でも、よく見ると生徒達も似たようなことをしているから、いいのかな。
『生徒の気持ちが分かる先生』こそ、いい先生だと私は思う。
やっぱり、自分達のすることや気持ちを理解してくれる先生の方が好きになれるものね。

私はもっと、そんな先生を目指していきたい!
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