熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
「…っつぅことだからさ、ケータイ小説のデートシーンの“取材”ってことで、今度の日曜日、どっか遊びに連れてってやるよ」


「えっ…!?」

あたしは一瞬自分の耳を疑った。


それってデートのお誘いですか…?

夢にまで見た航平くんとの初デート♪


「行く、行く! ゼッタイ行きます! 日曜は予定とかないですし♪」

当然、あたしはOKした。断るはずなんてなかったし。…ってか、すでにドキドキ状態で、彼に対して、また敬語を使ってるし。

「よし。じゃあ、どこ行こっか……」

あたしは一瞬にして7つのデートプランを考えた。映画館、水族館、グルメ、ショッピングetc…。

「まぁ、映画館なら涼しいかもしれねぇけど、2時間ただ黙って座ってるだけってのも、つまんねぇしな……」

映画館、却下っ。

「どこ行っても暑っちぃだろうけど、少しでも涼しいところがいいよな……」

「じゃあ、水族館は?」と、あたしが言おうとすると、先に彼がこう言った。

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