熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
第3話「嫌味な悩み」
第一印象は、まるで学園ドラマから飛び出してきたような現実離れした男のコ。
次に、いくら見た目がよくても心が冷たいのはイヤだと思った。
それなのに花瓶を割った犯人にされそうになっていたのを助けてもらってからというもの、ほとんど無意識的に転校生・比嘉航平くんのことを見ているあたしがいた。
オーシャン・ビュー・シートの彼は、いかにもつまらなさそうに頬杖をついて、いつも窓の向こうに広がる海原を見ていた。
本当に学園ドラマのワンシーンみたい。
潮風にそよぐサラサラ前髪の下にのぞくまなざしは、涼しげというより、どこか冷めているような感じがしていた。
だけど、ひそかに、もしくはあからさまに彼を狙っている女子は多い。
なにしろ、もしかすると芸能人になっていたかもしれないような男のコが、フツーにあたしらと同じ中学に通っているんだから、みんなが放っとくはずなんてない。
同級生はもちろん下級生も含めて、早くも何人かが彼にアタックしていたみたいけど、ひとり残らず撃沈したというハナシだ。
ホンモノの芸能人ならゼッタイ手が届かない。
でも、あとちょっとのところで、手が届きそうなところにいる高嶺の花的存在の男のコ、それが比嘉くんなのかもしれない。
次に、いくら見た目がよくても心が冷たいのはイヤだと思った。
それなのに花瓶を割った犯人にされそうになっていたのを助けてもらってからというもの、ほとんど無意識的に転校生・比嘉航平くんのことを見ているあたしがいた。
オーシャン・ビュー・シートの彼は、いかにもつまらなさそうに頬杖をついて、いつも窓の向こうに広がる海原を見ていた。
本当に学園ドラマのワンシーンみたい。
潮風にそよぐサラサラ前髪の下にのぞくまなざしは、涼しげというより、どこか冷めているような感じがしていた。
だけど、ひそかに、もしくはあからさまに彼を狙っている女子は多い。
なにしろ、もしかすると芸能人になっていたかもしれないような男のコが、フツーにあたしらと同じ中学に通っているんだから、みんなが放っとくはずなんてない。
同級生はもちろん下級生も含めて、早くも何人かが彼にアタックしていたみたいけど、ひとり残らず撃沈したというハナシだ。
ホンモノの芸能人ならゼッタイ手が届かない。
でも、あとちょっとのところで、手が届きそうなところにいる高嶺の花的存在の男のコ、それが比嘉くんなのかもしれない。