熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
第5話「絶対に勝てない相手」
その夜は家に帰ってからも、いろんな思いが頭の中でグルグルと渦巻いて、何もする気になれず、午後9時には頭から布団をかぶってベッドに入っていた。
でも、なかなか眠れずに、朝になってようやくウトウトしはじめたその瞬間、枕元のケータイの着メロが鳴った。
やっと眠くなってきたところなのに、いったい誰?と思いながらケータイの画面を見ると、そこには『喜屋武みさき』と表示されていた。
今日は部活も休みだし、昼まで寝ていようと思っていたあたしは、電話を無視して、このまま寝続けようと思った。
でも―――――
いくら無視しても何度も何度も着メロが鳴る。みさきちゃんも、けっこうしつこい。
こうなったら早く電話を終わらせて、そのあとグッスリ寝たほうがいいや、と思い…、
「もしもしぃ」
…と、あからさまに不機嫌なカンジの声で電話に出たあたし。
「ごめん、まだ寝てた?」
こういう場面ならフツーはこう言うだろう。でも、みさきちゃんは違う。
「なんで早く出てくれないのぉ? みさき、ずっと待ってたのにぃ」
でも、なかなか眠れずに、朝になってようやくウトウトしはじめたその瞬間、枕元のケータイの着メロが鳴った。
やっと眠くなってきたところなのに、いったい誰?と思いながらケータイの画面を見ると、そこには『喜屋武みさき』と表示されていた。
今日は部活も休みだし、昼まで寝ていようと思っていたあたしは、電話を無視して、このまま寝続けようと思った。
でも―――――
いくら無視しても何度も何度も着メロが鳴る。みさきちゃんも、けっこうしつこい。
こうなったら早く電話を終わらせて、そのあとグッスリ寝たほうがいいや、と思い…、
「もしもしぃ」
…と、あからさまに不機嫌なカンジの声で電話に出たあたし。
「ごめん、まだ寝てた?」
こういう場面ならフツーはこう言うだろう。でも、みさきちゃんは違う。
「なんで早く出てくれないのぉ? みさき、ずっと待ってたのにぃ」