熱恋~やさしい海は熱砂の彼方~
第6話「妄想みたいな現実」
今日は平和学習のための登校日。
だから夏休みの真っ最中だけど、夏休みになる前と同じ、ごく日常的な登校風景が学校周辺の通学路に見られた。
あたしは魚住とと先生のサイン会で、比嘉くんと会ってからというもの、ソワソワと落ち着かない気持ちのまま、その日の夜、そして昨夜と、眠れない夜を重ねていた。
極度の睡眠不足状態のまま、それなのに、いつもより早い時間に家を出て、通学路の途中にある酒屋さんの前のジュースの自販機の陰に隠れているあたしがいた。
途中、みさきちゃんに見つかって…、
「アレ? 用事があるから先に行く、って言ってたのに、そんなところでなにしてんの?」
…と訊かれたけど、テキトーなことを言ってゴマかしといた。もちろん、彼女には言えるはずがない、比嘉くんが来るのを待っているなんてこと。
別にこんなところで待ち伏せしなくても、クラスが同じなんだから、学校で会えるのは百も承知だった。
それでもストーカーみたく、待ち伏せなんかしていたのには理由がある。
学校ではできない……他の人には絶対に聞かれてはいけない内緒の話を比嘉くんと2人でしたかったからだ。
だから夏休みの真っ最中だけど、夏休みになる前と同じ、ごく日常的な登校風景が学校周辺の通学路に見られた。
あたしは魚住とと先生のサイン会で、比嘉くんと会ってからというもの、ソワソワと落ち着かない気持ちのまま、その日の夜、そして昨夜と、眠れない夜を重ねていた。
極度の睡眠不足状態のまま、それなのに、いつもより早い時間に家を出て、通学路の途中にある酒屋さんの前のジュースの自販機の陰に隠れているあたしがいた。
途中、みさきちゃんに見つかって…、
「アレ? 用事があるから先に行く、って言ってたのに、そんなところでなにしてんの?」
…と訊かれたけど、テキトーなことを言ってゴマかしといた。もちろん、彼女には言えるはずがない、比嘉くんが来るのを待っているなんてこと。
別にこんなところで待ち伏せしなくても、クラスが同じなんだから、学校で会えるのは百も承知だった。
それでもストーカーみたく、待ち伏せなんかしていたのには理由がある。
学校ではできない……他の人には絶対に聞かれてはいけない内緒の話を比嘉くんと2人でしたかったからだ。