▼私の覚悟、そして未来
留置所の面会受付に着くと、
まずそこで私は、
「未成年の方ですか」と聞かれた。
少々落ち込んだが
気にしていないふりをして
超が付くほどの営業スマイルで
免許証を見せると
あっさり面会の許可を得ることができた。
たとえ心では笑っていなくても
相手に満面の笑みを見せられる技術は
夜の仕事で身についたと思う。
たくさん持って行った服は厳しい規定により
ほとんど渡せないと言われ再び落ち込んだ。
いろいろと心が折れるところだな、
ここは……
でも、もうすぐ蓮に会えるし
そんなことは、どうでもよかった。
もうすぐ会える。
面会まで少し時間が空いていたので
トイレで化粧直しと歯にのりがついていないか
入念にチェックした。
この時、鏡に映る私の顔は
恋する女の子そのものだった。