▼私の覚悟、そして未来
2人ともあのときの警官服ではなく
ジーパンにチェックシャツといったような
超ラフな格好をしていたからだ。
署に行くのをためらっていた私だったが
少し安心した。
ワゴン車にチェックシャツって............
警察も意外と普通やな…………
と、しょうもないことが
頭の中をぐるぐるしていた。
署に向かう車の中では
たわいもない話をしながら
窓の外の景色を眺め、
蓮のことを考える。
思ったより早く着き、
狭い部屋に呼ばれ
調書の作成がはじまった。
出会いから今、そして彼の性格まで
とにかくいろんなことを聞かれた。
私は私が思うとおりに淡々と答えた。
警察の人に恥ずかしがることなく
「彼は私の大好きな人です」
と、胸を張って言えるくらい
私は蓮のことが好きだった。
そして帰り際、
「蓮くんはだいぶ落ち込んでいて、
あなたにすごく会いたがっているから、
一度、留置所に面会に来てあげてね。」
と、言われた。