私と彼の関係~彼side~
あの先生は、僕の家庭事情をよく知っていた。
僕の親の学歴、兄の高校。
だから、僕に向かってこうつけ加えた
『お前の親や兄のように、な。』
と…。
殴ってやろうかと思った。
怒りで手を強く握り過ぎて、血がボタボタとたれていたのも気にならなかった。
僕ができるのは、勉強だ…僕にできるのは勉強で見返す事だ。
何の為に勉強してきたのかわからなくなった時もあったけど、きっと僕が勉強してきたのは、こんな日の為だと思う。