花咲く感情
episode3
「なあなあ、蓮!さっきの子誰だよぉ?」

そう言って俺にまとわりついてくるこいつは、中学からの腐れ縁の一条 優樹(いちじょう ゆうき)。

「さっきのって、日比野さんのこと?」

「ああ、あの子日比野ちゃんって言うのかぁ。すっげー美人じゃん!」

まあ確かに、小学生の時にはなかった大人っぽさがあって、美人になっていた。

でも・・・・・・・・・・・・。

「なんか違うんだよなぁ。」

思わず漏れでた言葉に優樹が反応する。

「なにがだよ?てか、あんな美人いつ捕まえた!はけっ!!」

そう言って俺の首を締めてきた。

「ちょっ、ギブギブ!!」

「吐く気になったか?」

ニヤニヤしながら聞いてくる優樹に多少イラついたので、チョップをくらわせる。

「痛った!ちょ、おま、手加減!」

「うっせー、
日比野さんは小学校の時の同級生だよ。」

「同級生?小学校の時の?
お前、よく覚えてんなぁ」

関心したように優樹が言う。

「まあ、でも、あっちは覚えてないみたいだけど・・・。」

「当たり前だろ、小学校の時の同級生なんてふつー覚えてないだろ。」

まあ、ただの同級生なら俺だって覚えてない。

でも、日比野さんは俺にとっては特別な人だったから・・・。
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