ワガママセンセイ
 ごめんごめん。心の中で紅音に謝っておく。


 担任の先生はいつも長くてダルいから、今日も一日始まっちゃうな、なんてぼんやり考えながら、窓の外を見る。


 散ってしまってポツポツと枝に若葉を付けた桜の木が、風で揺られていた。

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