ワガママセンセイ


***


 六時間目が終わるチャイムが鳴って、今日最後の授業が終わる。


 皆一斉に立ち上がって、帰る支度を始める人もいれば、部活へ行く準備をする人もいた。


 私はいつも通りバスケの練習があるので、カバンに教科書をしまってから体育館へ向かう。


「岸さん」


 人で溢れた廊下で私のことを呼んだのは、隣のクラスの西沢清彦君。

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