ケンショウ学級
「では改めて、君たちはこれから一ヶ月の間、幾つかの実験に参加してもらうことになります。
参加拒否や途中退室に対しては大上先生が身をもって示してくれたように致死量の電気ショックの罰を与えます。
その他の罰もありますが、それらは必要に応じて説明し執行させてもらいます」
もう誰もが発する言葉を失っていた。
唖然としてアイツの一方的な説明を聞いていることしかできない。
その時、部屋にあるものが撒かれていることになど誰も気づくことができなかったのは自然なことだったのだろう。
とはいえ、気づいていたところでどうすることもできなかったのだけれど。
それはゆっくりと教室中に満たされていく。
「それでは『ケンショウ学級』の一時間目です。
移動教室となりますが、安心して眠ってくださいね」
「眠る?どういう…………え?あれ」
「なんだこれ、意識が」
バタリ。バタリ。と次々に力なく倒れていく。
強烈な眠気のような、視界が真っ白になるような感覚に襲われて僕の意識もいつのまにか途絶えていたんだ。
「それではこれより『ケンショウ学級』を開講します」