ケンショウ学級
修了式:ありきたりな日常の幸福

……僕はとある教室で親友の亡骸を抱えていた。

「……なんで、こうなったんだよ?なぁ」

教室の皆の机の上には瑞々しい菊の花が飾られている。春馬の席を除いて33輪の菊の花の匂いが充満していた。そんな中に息を引き取った藍斗と原田さん、佐野の亡骸が教室の後ろで横たわっていた。

教壇には1人の男が手をついて、ただ一人残された生徒の動向を見つめている。

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