ケンショウ学級
バクバクと心臓が脈を打っている。

まさか、まさかな。

こんなことで殺されたりなんか…………


「次はもっと大きい声が聞きたいですね。

では、遠藤くん」

え?助かった?

でも、考えなくても分かる。

今のは警告だ。



まだ、心臓が激しく脈を打っている。

僕は無意識に胸を手で押さえていた。

「佐野くん」

「…………ちっ

はい!!」

怒りを込めた咆哮のような返事が、今できる最大限の反抗だった。

そんなのはきっと何の意味もないのだけれど、こんな形で反抗をできるのは佐野くんだけだろう。

「吉水さん」

「はい!」

「はい、以上34名。皆さん元気な返事でしたね。

それでは『ケンショウ学級』一時間目を始めましょうか」












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