ケンショウ学級
左のほっぺが冷たい…………
頭がぼーっとする…………
「…………っ」
僕は頭に手を当てて身体を起こした。
ん!座ってる。どこだ?
「えっ?」
目を開けるとそこは見慣れた教室だった。
確認をすると確かに僕の机だ。
左の端に穴が空いている、右下に落書き。
正真正銘僕の机。
「皆。皆おきて!」
右隣には小池っちが机に伏している。
机の配置もそのままだ。
「…………息はしてる」
何故か僕以外は目を覚ましていなかった。
とはいえ小池っちを確認したら息はしている。
良かった。
小野さんのことがあったから、どうしても死が目の前をちらつく。
「そうだ、小野さんの机は…………あっ」
左端の前から二番目、小野さんの机には花瓶に刺された白い菊の花が一輪。
やっぱり、あれは幻覚とかじゃなくて、夢でもなくて。
僕らの目の前で顔見知りが、友だちが命を落としたんだ。
「なんでだよ。。。」
僕は無意識だったけど泣いていた。
悔しさ?恐怖?疑問?
分からないけど、涙は止まらなかった。