99%思い通り
もう少し早ければ。
せめてあと一日早ければ。
そうすれば、リツはまだ私を見捨てなかった?
それとも、もうとっくの昔に私から気持ちは離れていた?
今更そんなことを考えても、いくら悔やんでも何も始まらない。
ただ存在するのは、私がリツに見限られたという事実だけ。
そこに付随するものは、何の意味も持たない。
相手に求めるばかりで得られるものなんて、何ひとつないことを思い知った。
手に入れたと思っていたものは、全て錯覚だったのだ。
砂浜に腰を下ろし、足を投げ出す。
いつだって私を優先してくれてきたリツ。
年下の引け目があったのか、無理に大人ぶって優しさを見せていたリツ。
それに甘えて、いい気になっていた私。
年上である私の方が、実のところは断然幼かったくせに。
リツは仕方なくそれに付き合ってくれていただけのことなのかもしれない。
自業自得。
その四文字がこれほど当てはまる女は私くらいだろう。